即席お味噌汁やレトルトカレー、インスタントラーメン。実はわざわざでは様々なインスタント・レトルト食品をご用意しています。
簡単に調理できるこうした食材は、時に「体に悪そうだから」と敬遠されやすかったり、あるいは食べながら少し罪悪感のようなものを覚える方もいらっしゃるかもしれません。
それでもわざわざでレトルト食品を取り扱うのには理由があります。遡ること2012年、とあるインスタントラーメンを取り扱う決め手となった出来事についてお話させてください。
福岡県うきは市、
「鳥志商店」との出会い
2012年の夏のこと。ご縁があって、わざわざ代表の平田が福岡県のうきは市に民家をお借りして9日間ほど滞在したことがあります。
うきは市は「フルーツ王国」と表現される程に果物の栽培が盛んな街です。直売所に行くとぶどうやイチジク、梨といった旬の果物がいっぱい。滞在中は毎日のように直売所に通い、毎朝新鮮なフルーツをいただきました。
日中は八女市にあるうなぎの寝床さんでのイベントに在廊したり、久留米絣の工房をはじめ九州各地の作り手さんのもとを訪れました。このときの毎日のことを、平田は「宝物のようだ」と振り返っています。
すっかりうきは市に惚れ込んだ平田は、後日うきは市にふるさと納税をすることにしました。そこで出会ったのが「鳥志商店」の即席中華そばです。
実はうきは市は良質の小麦粉がとれ、名水100選に選ばれるほどの良い井戸を有していることもあり、かつて九州3大麺所(浮羽・神埼・島原)といわれたほど麺作りが盛んな地域でもあります。
鳥志商店は創業大正7年からそうめんづくりのノウハウを生かし、意匠登録された鳥志独特の形の乾麺「鳥志掛け」を製造販売しています。麺職人が天候を見ながら温度と湿度を調整、60時間という長い時間をかけて乾燥させています。そのため、かんすいを使わない無添加の麺でありながら、小麦の香りのするコシのある麺に仕上がっています。
しかもスープは化学調味料、合成着色料不使用、合成保存料不使用。それでいて食べるとちゃんとおいしい。これはぜひともわざわざで取り扱いたい、と思いました。
ただ1点だけ引っかかったのが「酵母エキス」が含まれることでした。酵母エキスは添加物ではなく食品だと定義されていますが、一部メーカーや小売店等では自主的に添加物とみなしていることがあります。
たとえば「チキンエキス」といえば鶏肉由来のエキスであり、「ポークエキス」といえば豚肉だということは名称を見ただけで分かります。しかし酵母エキスの元となる「酵母」は時に成り立ちが複雑なことがあるために安心できない、という捉え方があるのです。そのためわざわざでも酵母エキスを避けてきた経緯がありました。
鳥志商店の中華そばは味の種類も豊富ですし、即席めんの中では体に優しい存在でしょう。わざわざに置いている食品のラインナップを考えても、疲れた時に楽ができて、でも安心して食べられる即席めんは必要ではないだろうか。そして思い返される、うきは市に滞在した日々。
こうして迷った末、鳥志商店の中華そばの取り扱いを始めました。今や鳥志商店はわざわざの食品売上ランキングTOP10の常連選手です。忙しい毎日のお助け食材のひとつとして沢山の方においしく召し上がっていただけていると思うと、やはり取り扱って良かったと感じています。
この話には後日談があります。2017年のこと、平田はある記事を目にします。それは「チキンラーメン開発者は毎日食べて長寿だった!何を食べるかよりも大切にしたいこと」という見出しのもので、思わず一読しました。ここに記事を一部引用・要約して記します。
日清食品のチキンラーメンを開発した安藤百福さんは、インスタントラーメンが体に悪いというイメージを払拭するため48歳の時にチキンラーメンを発売してから96歳で亡くなるまでの間、毎日の昼食にチキンラーメンを食べていました。
livedoorNewsより
同時に心掛けていたのが、小食であることと週2回のゴルフ。チキンラーメン単体では栄養バランスが偏りますが、一日トータルで他の食品もバランスよく摂れていれば大きな問題はないのかもしれません。
安藤さんは思いついたアイデアを形にするべく、強い情熱と意思を持って人生を送ってきました。それには健康は大前提であっても、健康だけが目的ではありません。どんな生活、どんな人生を送りたいか。特に食の安全への意識が高まる今、安全安心な食品を食べることにこだわりすぎるあまり、そうすることでなりたかった自分を私たちは見失わないようにしなければいけません。
安藤さんは91歳から宇宙食の開発にも携わり、亡くなる3日前でもゴルフをしたそうです。毎日チキンラーメンを食べていても大往生できる人生がある、と知った平田は衝撃を受けました。
1日、1週間の単位で栄養バランスが取れていればいい。健康でありたい一心で無理をして食生活を整えるのでは、結局心が疲れてしまう。心も体も健やかであるために手を抜いた食事の回があっていい。そう思えて、ふっと肩の力が抜けたといいます。
わざわざの食品ラインナップに意外とレトルトやインスタントの食事が充実しているのは、こうした変遷があってのことでした。これからもぜひ活用していただきたいです。
おはようございます。今日はわざわざで買った #良い食品づくりの会 のすや亀さんの「ずくいらず」のフリーズドライ味噌汁(甘エビ一匹入ってる!)と、すや亀さんの梅漬(カリカリで旨い)と黒豆茶。ずくと言うのは長野の方言でやる気みたいな意味。インスタントなのに健康ぽいのが嬉しい。 pic.twitter.com/YKOmuaTkeB
— わざわざ問う人 平田はる香 (@wazawazapan) September 22, 2019
10年くらい前は、完全に手作り至上主義だったけど、今はモアベターでいいんじゃないかと極めて緩い。こういう添加物が少ないけど、健康的な食品を古き良き時代と文明が融合したハイブリット食品と呼びたい。ハイブリットよ、朝から健康的満足感をありがとう。
— わざわざ問う人 平田はる香 (@wazawazapan) September 22, 2019
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▼本記事の前編はこちらです→ わざわざの食品選定基準 みんなにとっての「ちょうどいい」を選んでいます