パンと日用品の店 わざわざ

座談会#3 お客様の声から改善に結びつける

2021.11.24

座談会#3

座談会冒頭は、お客様とわざわざの出会いにフォーカスして、わざわざとどのようなお付き合いが始まったのかについて、お客様の想いを伺いました。みなさんのおっしゃることにはとても想いがこもっており、感極まって代表平田の目から涙がこぼれることも。これ以上感動するお話を聞いていたら嬉し涙を流し続けてしまうため、今度はオンラインストア常連のお客様だから感じる、オンラインストアを利用する中で不満に思うことなど、ご意見をお伺いしました。

前回の記事はこちら:座談会#2 お客様とわざわざの出会いのきっかけ

オンライン座談会にご参加いただいたお客様(文中敬称略)

・コウさん:大阪府在住・わざわざ利用歴4~5年、オンラインのみ店舗利用なし

・なぎささん:長野県在住・わざわざ利用歴5年以上、オンライン・店舗とも利用あり

・ひろみさん:埼玉県在住・わざわざ利用歴2~3年、オンラインのみ店舗利用なし

・マツザキさん:埼玉県在住・わざわざ利用歴5年以上、オンラインのみ店舗利用なし

お店の顔が見えづらいかもしれない

わざわざでは、現在お店で焼いているパンをオンラインで購入する場合、わざわざオンラインストアではなく、キナリノモールで購入いただくようにしています。この点について、ご意見をいただきました。

(マツザキ)ちょっとシンプルな質問なんですけど、パンがキナリノモールに移った理由を教えてもらってもいいですか?キナリノモールだとまったく違う店に入っていくっていう気がして、そこがちょっと寂しいんです。わたしわざわざに来たのになんかショッピングモールに来ているみたいな。

キナリノモールで販売しているわざわざのパン

(平田)これは倉庫を自社から八王子市にある外部倉庫に移転したためです。最初はわざわざでパンを焼いて、近くに倉庫があったので、パンと日用品を同梱することができていたのですが、今はできなくなってしまいました。現在使用しているオンラインストアのシステムの機能が不十分で、異なる発送方法の商品をカートに一緒にいれると注文ができないんです。そこがシステム的にどうしても解決できなくて、泣く泣くキナリノモールで販売することになったんですが、ほんとうにたくさんの方から一緒のサイトで買いたいという要望は出ていて、新しいオンラインストアをオープンした際に、システムも変更してパンも商品も一緒に買えるようなサービスを構築しようとは思っています。ただちょっと二年ぐらいかかりそうです。

わざわざの行動指針:仕事においてすべては繊細であれ

逆にご意見をお伺いしたいのですが、パン屋さんとして他のECサイトをつくるという案を社内で協議した時もあって、その点をマツザキさんはどのように思われますか?

(マツザキ)今のキナリノモールも、もうすぐクッキーがなくなるとかいろいろお知らせをくれるので、すごく満足しています。でも、もしかしたらわたしが言ったみたいにわざわざのホームページの中で、パンだけのページに分かれたほうが、お店に入って違うルートに入っていくというのでいいですね。他の方と同じで、単なる気持ちの問題で、あのわざわざのページの中で、同梱できなくても、あのムードの中で、買物したいね、ぽちっていう、そんな気持ちです。

パンと日用品の店 わざわざで販売している食品

(平田)キナリノモールで買物されている方はわざわざで買っているという認識が少ないのかもしれませんね。わざわざオンラインストアだと来ないようなクレームが、キナリノモールにときどき来ることがあります。どうしてもモールに出店していると、お店の顔が見えないと感じることがあるなと思っていました。マツザキさんの今のご意見はすごく参考になりました。ありがとうございます。

必需品は欲しいときに手に入れたい

わざわざオンラインストアで、パンと日用品の同梱の要望と同じぐらい多い要望が「再入荷通知」のタイミングです。この点について、お二人からご意見をいただき、意見交換することで良い方法が見つかりました。

(コウ)小さいことなんですけど、イマイのお醤油をすごく気に入っていていつも買うんですけど、家の在庫がなくなりそうになったときに、わざわざで頼もうと思ったら、大容量タイプの在庫がなくなっていて、小さい瓶の在庫しかありませんでした。それで大容量が入荷されるまで待とうと思ったんですが、家の醤油がどんどん減っていって、どうしようと思って、ちょっと間に合わないかなと思って小さい瓶のほうを買いました。その後すぐに大容量タイプが再入荷されたんです。その時は、あといつぐらいで再入荷しますよ、とかそういった情報があると嬉しかったです。

素材の味がひきたつうまい味のイマイ醤油

(平田)わかります。さっきの話と同じで、今使っているオンラインショップのシステムに再入荷通知の機能がないので、現状つけられないというのが回答になってしまいます。なので二年後に予定しているオンラインストアの改装で対応していきたいです。あと、在庫の安定も目指していて、今の話はお醤油ですよね。これは絶対在庫を切らさないものですね。たとえば醤油が一日5本平均で売れていたとして、毎日5本売れて、何日ぐらいで在庫が切れるという予測をたてているんですが、そこに予想外の20本を購入する人が現れると、欠品してしまいます。在庫が切れるタイミングの予測精度を上げることは課題として持っていて、わざわざオリジナル商品ではそれができています。二年後には社内のシステムチームと在庫の予測がたてられるシステム構築をしたいと思います。

わざわざが目指すバリューは、わざわざでサービスを受ければ安心という信頼感

(コウ)今のお話を聞いて、在庫管理って本当に難しくて予測できないことなんだなぁというのがよく分かりました。もう全然、入荷した時に喜んで買うようにします、ありがとうございます。

(平田)やさしい!でも大手のコンビニは在庫切れていないですよね。大手企業はシステムと物流の管理が本当に優れていて、私たちのような小さな企業ではやりきれないことをやられています。私たちも小さいながらサービスは負けない気持ちで何年か後に必ず実現させたいと思っていますので、また醤油が在庫切れになっていたら教えていただけるとありがたいです。

(ヒロミ)私も再入荷のタイミングですね。以前と比べたら、twitterで情報を出してくれているので、それで情報を拾っています。あと単純に今ネットショップが増えていて、配送業者さんの負担が気になっているので、なるべくある程度まとまったタイミングで買いたいという理由から、パンがキナリノモールに移ってからパンの購入はしていないんです。店舗に行った時に買おうと思っています。

パンと日用品の店 わざわざで焼いている角食

(平田)例えば、いつも定期購入しているものを「お気に入り」に登録しておいて、その在庫が揃ったタイミングで購入できるようになっていると良いですか?

(ヒロミ)それは最高です。そうやって自分のカートに欲しいものをいれていって、自分のタイミングで購入できたら良いです。

(平田)それは私たちにとっても嬉しいかもしれない。お客様から、いくつ欲しいのかという状況が事前に上がってきていれば、私たちがいくつ発注すればいいかわかります。そうすると、在庫がない状況も、在庫過多な状況も防げるので、お互いにとっていい方法だなと思いましたね。ありがとうございます。

わざわざでお酒を買いたい

わざわざオンラインストアではお酒を販売していません。しかし長野県東御市の近隣エリアでは地ビールを作っている会社や、日本酒の酒蔵など、様々な地酒があります。そういったものをわざわざのセレクト基準で販売してほしいとご要望いただきました。

(ナギサ)私一番欲しいものはお酒でした。絶対毎日飲むんですけど、お酒の取り扱いって難しいですか?

長野県上田市にある、ナチュラルワインのボトルショップとビストロの二枚看板の店「Fika」にて

(平田)わかります。私もお酒が大好きなので。販売自体は警察に行って販売許可を申請すればいつでもできるのですが、今いいお付き合いをしている酒屋さんがいて、もし私たちが同じ市内で東御市産や長野産のナチュラルワインを販売したら、その酒屋さんの市場をわざわざが奪いかねないので、そういうことは”わざわざ的ではない”ということでやれないと思っています。でもオンラインストアで全国に向けて販売することを、商品を絞って限定的にやるのは、できるかもしれないです。

(ナギサ)なるほど。私はお酒ならなんでも飲むので、わざわざさんにお酒もおつまみも選んでもらいたい。

(平田)例えば、去年からやり始めたサービスで、上田のFIKAさんというナチュラルワインのお店とコラボして、シュトレンと一緒にしたセットをやり始めていて、今年は特別なチョコレートもセットにして、2タイプ販売しています。東御市近隣だと地酒もあるので、そういった企業コラボという形で限定的に販売できそうです。どんなセットがいいですか?

シュトレンに合うFikaの『ナチュラルワイン』

(ナギサ)個人的に生ハムとワインが好きですが、わざわざで売っているもので、平田さんがお酒を飲むときはこれをつまみますとか、調味料ではこれをつけて食べますとか、このお酒に合いますとか、お酒も甘口・辛口別におつまみセットを組んでいただくとか、そういった提案があると嬉しいです。

(平田)わかりました。それは実現可能そうなので、来年社内で検討して、一か月に一回企画でだせるようにしたいと思います。ありがとうございます。

一点もの購入時はお気に入りの柄を確保したい

わざわざでは、原材料や製造工程の理由で、1つ1つが異なる色味や形をしているものを「一点もの」として販売することがあります。例えば、tamaki niimeの一点ものとか、オリーブのカッティングボードなどです。同じものがなく、1つしかないものを本当に欲しい人が購入できるようにするには、まだまだ課題としてあります。

(ナギサ)さっきの在庫切れの話で、tamaki niimeの一点ものが販売されたのを知った時に、もう好きな柄が売り切れているとすごく悲しいので、シュトレンと同じように、いつの何時に販売スタートといった予告をしていたもらえると、それに合わせて購入準備ができるので、あるとありがたいです。

一点ものとして販売した商品の一つ、tamaki niime「PO knit もた」

(平田)わかりました。オンラインストアでのページ公開日は一週間以上前に決まっているので、公開準備ができた時点で、予告の内容をメルマガにいれたりtwitterにいれて配信したりすることはできると思うので、社内のチームに相談して次から入れてもらうようにしますね。tamaki niime以外の一点ものだと、例えばオリーブのカッティングボードとか、作家さんの器とかは嬉しいですか?

(ナギサ)そうですね。みなさん興味があるかと。わたしは洋服の事前販売予告があるとすごくうれしいです。

(平田)わかりました。では他の一点ものでも、器とか、考えられるものは社内でちょっと検討してみます。ありがとうございます。

みなさんにご意見をいただき、建設的な意見交換をすることができたので、わざわざのオンラインストアのシステム変更を見据えた改善点がよりクリアになりました。

座談会#4に続く

監修>平田はる香 文責>おざき 写真>若菜紘之